MCIとは、Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害のことを指し、認知症と完全に診断される一歩手前の状態です。MCIの状態は、放っておくと認知症に進行してしまいますが適切な予防をすることで健康な状態に戻る可能性もあります。
MCIを理解する3つのポイント
① 認知症になる一歩手前の段階
MCIは、本人や周りの家族に認知機能低下の自覚はありますが日常生活は問題なく送ることができている状態です。
日常生活に支障が出始めると認知症の状態と判断されます。
MCIは健康な状態と認知症の間にある状態で、認知症に進んでしまうだけでなく健常な状態に戻る可能性もある状態です。
認知症サポーター
ロバ隊長
②『もの忘れ』『日常の変化』が多くなってきた気がしたら
MCIでは、記憶力に軽度の低下が見られる場合が多く認められます。以前と比べてもの忘れが多くなったと感じる場合や身の回りの変化を感じた場合、ご家族や周りの人から物忘れや変化を指摘されることが増えた場合はもの忘れ外来や認知症外来の受診をしてみましょう。
当院でも認知症外来を開設しておりますので、お気軽にご相談ください!
ただ、今後必ずしも認知機能が低下するというわけではありません。
③ 早めの対策で認知症を予防しよう!
MCIでは、1年で約5〜15%の人が認知症に移行する一方で、1年で約16〜41%の人は健常な状態になるとも言われています。
そのため、早期から認知症予防の対策を行っていくことが重要であり、適切な認知症予防策を講じることで健常な状態への回復や認知症への移行を遅らせることが期待できます。
MCI・軽度認知症の状態であれば、認知機能の進行を遅らせるあるいは維持できる可能性のある薬も登場してきました。
MCI・認知症の状態になったとしても、希望を捨てずに自分らしい日常を1日でも長く過ごせるように一緒に考えていきましょう!