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認知症外来
「日常の変化」に気づいたら〜 Dementia outpatient

日本の高齢化社会と認知症

2025年現在、日本の高齢者(65歳以上)人口は約3,657万人と推計され、総人口の約3割に相当すると推計されています。また、認知症になる人は730万人と推計され高齢者の5人に1人が認知症になるという計算になり増加の一途をたどっています。
認知症によって、医療費だけでなく介護費やインフォーマルケアコストも膨れ上がってしまうことが問題視されてきています。
認知症対策はまだ不十分であり、一人ひとりが認知症について正しい知識を持ち、予防や早期発見に努めることが重要です。

5人に1人が認知症になる時代

5人に1人が
認知症になる時代

引用:厚生労働省老健局「認知症施策の総合的な推進について」

MCIという状態が存在します

MCIという状態
が存在します

引用:令和5年度 認知症及び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究

年間14兆円以上もの経済損失が!?

年間14兆円以上
もの経済損失が!?

引用:2013年 わが国における認知症の経済的影響に関する研究

アルツハイマー病、MCIとは

認知症の中で最も多いとされているのがアルツハイマー病です。
よくみられる症状は「もの忘れ」ですが、加齢に伴うものと異なり「最近の出来事を忘れる」「起こったこと自体を忘れる」といった症状がみられてきます。
また、脳内にアミロイドβが溜まり進行すると脳が萎縮してしまい認知機能に障害が出てしまうと言われています。

MCIとは、「軽度認知障害」のことを指し健常者と認知症の中間にあたる状態を指します。
認知機能は低下しているものの、日常生活には大きな支障がない状態です。通常約5年で半数以上が認知症に進行すると言われていますが、医療の進歩により進行を遅らせることのできる薬剤も登場してきています。

認知症が疑われる場合の対処方法

アルツハイマー型をはじめとする認知症は、加齢とともに徐々に症状が進行していきますが投薬による薬物治療や非薬物療法によって治療・改善することが可能です。

特に認知症の初期段階つまりMCIの段階から適切に対処をすることで、認知症の進行を抑え自分らしい生活を1日でも長く送り続けることが可能です。

そのためにも「いつもとは違う日常生活の変化」「もの忘れ」に気づいた場合は、些細なことでもかかりつけ医や当院の医師に相談してみることが大切です。

日常生活でできること
薬物療法と非薬物療法

新しい治療薬「ケサンラ®」と「レケンビ®」

最近、アルツハイマー病の新薬として大きな期待を集めている薬剤が「ケサンラ®」と「レケンビ®」です。どちらの薬剤も、症状の進行を遅らせる効果がありアルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)および軽度認知症の方を対象としています。

製品名 レケンビ点滴静注
200mg/500mg
ケサンラ点滴静注液
350mg
一般名 レカネマブ ドナネマブ
作用機序 抗Aβ抗体
(Aβプロトフィブリル)
抗Aβ抗体
(Aβプラーク)
用法用量 投与量 10mg/kg 初回350mg、2回目700mg、3回目1050mg
その後は1400mg(固定用量)
投与時間 1時間以上 30分以上
投与間隔 2週間 4週間
投与期間 原則18ヶ月
※投与終了の記載なし
原則18ヶ月
※12ヶ月時点でAβの除去が達成できれば投与終了可能
主な副作用* 注射時の反応(発熱、痒み、紅斑など):26%
脳のむくみや出血:12~17%
注射時の反応(発熱、痒み、紅斑など):17%
脳のむくみや出血:15~25%
期待される効果* 認知機能低下の進行抑制
(進行抑制率:27%)
認知機能低下の進行抑制
(進行抑制率:36%)

*背景が異なるため直接比較はできない